2015年9月30日

新日鉄住金 方向性電磁鋼板、POSCO和解金300億円支払など条件

 新日鉄住金は30日、方向性電磁鋼板に関してPOSCOと係争中の3件の訴訟について和解したと発表した。和解内容は日本、アメリカ、韓国での訴訟取り下げ、POSCOが300億円の和解金を支払うなどの複数の内容が含まれており、新日鉄住金では所期の目的を一定程度満たすものとして和解に至った。元従業員との訴訟は継続する。

 30日に和解金が支払われたことを受けて、両社は係争中の訴訟について取り下げた。新日鉄住金とPOSCOは2000年に戦略的提携契約を結んだが、同契約は18年8月1日まで3年間更新しており、従来通りの提携関係を継続していく。

 方向性電磁鋼板について、12年4月19日に新日鉄住金が東京地方裁判所でPOSCO、POSCO Japanと元従業員に対して、986億円の損害賠償、製造、販売等の差止めなどを請求していた。その5日後に、米国でニュージャージー地区連邦地方裁判所にPOSCO、POSCO Americaを相手に損害賠償とPOSCO製方向性電磁鋼板の米国への輸入差止など求めて提訴した。

 それらを受けて、12年7月19日にPOSCOは大韓民国大邱地方法院浦項支部で、請求権の不存在確認訴訟を提起していた。

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