東アジア向け輸出の停滞により、東京地区を中心に鉄スクラップ需給が緩和するなど国内市況が低迷する中、大阪地区では電炉各社が鉄スクラップ入荷難に陥っている。
東京相場と大阪相場との値差はすでに約3000―4000円に拡大しているが、大阪では海上購入が可能なメーカーが限られており、地区内では鉄スクラップの確保へ向けて一部電炉メーカーがスポット購入や実勢値上げを継続。
先週28日には東京製鉄が全工場一律トン500円買値を引き下げ、姫路地区ではヤマトスチールなど3社が値下げ追随したものの、大阪地区では今週31日に岸和田製鋼が一律トン1000円の値上げに踏み切った。