浦安鉄鋼団地では17日、東京電力が浦安市に対して緊急停電を実施したため電力供給がストップし、鋼材流通各社はクレーンをはじめ各種設備が稼働不能となるなど、大きな影響を受けた。被災地認定で計画停電の対象外となっていたものの、同日の寒冷気候により関東地区の電力消費増が懸念された関係から、午後2時半から3時間の緊急停電が実施された。
鋼材流通は突然の停電に戸惑いを隠せなかった。「停電対象からは外れていたはず。これでは荷積みができない」(二次製品流通)。停電を控えた午後2時ごろには、操業を切り上げて早々と帰宅する関係者の姿が散見された。
一方で、作業を続ける会社もあった。「せっかくトラックが来てくれたのに、積まないと燃料がもったいない」(鋼管流通)と、ある関係者は人力で積める資材は、自ら荷台へ運び込んだ。また、電力供給が回復する夕方以降に設備を再稼働し、重量物を積載しようと、待機する人たちも見られた。軽油、ガソリンなどの燃料不足を受け、物流機能の低下が深刻化する状況下、緊急停電が追い打ちを掛ける形となったが、流通関係者は前向きに業務を続けた。