韓国の鉄筋用棒鋼、ビレットマーケットに異変が生じている。
日本と同様、かつては年間1000万トン以上を誇った鉄筋需要は、リーマン・ショック以降、需要減に歯止めがかからないことに加え、鉄筋を製造する現代製鉄など大手7社が、電気炉や棒鋼ミルの新・増設、能力増強を相次ぎ実施、需給ギャップが拡大している。この影響を受け、今まで年間100万トン以上の鉄筋を輸入していたが、2009年に“輸出超過”に転じた。ここ数年、日本の小棒電炉メーカー各社は相次ぎ韓国産業規格(KS)を取得し、内需の落ち込みを輸出でカバーしようと努めてきたが、今後は期待するほどの成果は上がらないとみられる。
ビレットも同じような傾向をたどっており、東アジアマーケットはおろか、中東マーケットにも『メードインコリア』は進出している。移りゆく韓国の鉄筋、ビレットマーケットの現状を追った。