神戸製鋼所は2日、米高炉大手のUSスチールとの合弁事業を通じて、米国で引っ張り強度590メガパスカル以上の自動車用高強度冷延鋼板の生産に乗り出すと発表した。
約4億ドル(336億円)を投じて、折半出資の溶融亜鉛めっき鋼板製造合弁会社、米プロテック・コーティングに、年産50万ショートトンの連続焼鈍ライン(CAL)を新設し、2013年初をめどに営業運転を開始する。
自動車の衝突安全性や燃費改善、環境負荷低減の要請が強まるなか、現地生産可能なハイテンのメニューを、従来の溶融亜鉛めっき鋼板から冷延鋼板に拡大し、高級鋼需要拡大に応じる。神戸製鋼は検討中のインドを含め、日本、欧州と合わせたハイテンのグローバル供給力を拡充する。