高炉メーカー4社の2010年9月中間期決算が28日出そろったが、国内製造業や海外の鉄鋼需要回復によって鋼材販売量が戻り、各社ともに連結経常損益は、前年同期の赤字から黒字に浮上し、従来予想も上回った。下期は国内の景気不透明感が払しょくできず、海外では中国の需給調整が長引き、為替の円高による輸出競争力低下もあって、厳しい事業環境が続く見通し。
11年3月期の連結経常利益見通しは、新日鉄が2500億円、JFEホールディングスは2200億円でそれぞれ従来予想を据え置き、住友金属工業は800億円を700億円に下方修正、神鋼は750億円を800億円に上方修正した。4社ともに米リーマン・ショック前に過去最高の経常利益を計上しているが、新日鉄、JFEHD、神鋼の3社は4割強の水準に回復する見通しだ。