日本冶金工業と日本金属は11日、2010年3月期連結決算を発表し、ステンレスメーカー大手5社(日新製鋼はステンレス単独)の決算が出そろった。
新日鉄住金ステンレス(NSSC)を除く4社が2期連続の経常赤字となったが、各社とも下期からアジア向けを中心とした輸出がけん引。1―3月期の操業率も通常比8割を超え、販売数量の増加で業績は回復しつつある。
今期は非公表の2社以外はすべてが経常黒字に転換する見通しだが、足元では原料ニッケルのLME価格が乱高下するなど、不透明要素もいぜん残る。為替や原料価格次第で業績が大きく変動する可能性もある。