日本・台湾鉄鋼対話の第10回会合が23日、都内で開催され、BHPビリトンとリオ・ティントの西豪州鉄鉱石生産合弁問題に対する懸念と、台頭する鉄鋼貿易での保護主義措置に対し認識を共有した。
西豪州の鉄鉱石合弁問題では、日本側が寡占化が進み競争制限的と警戒感を示したのに対し、台湾も欧州連合(EU)、豪州の独禁当局に厳格な審査を求めていくことになった。保護主義措置に対しては中国などの過剰生産能力問題も勘案、適切に対処していくことで一致した。
日台間の鉄鋼貿易は安定しているとした上で、日本からの対台ステンレス鋼板輸出に留意。経済が回復基調にある中、成長をけん引する新興国をはじめ貿易相手国のリスクも注意深く見守る必要があると総括した。