中国当局が11日発表した7月の貿易統計によると、中国の鋼材輸出量は181万トンと前月比26・6%増加した。前年同月比では74・9%減だが、本年では1月以来の高水準だった。
鋼材輸入も前月から6・7%伸びたが、輸出が7万トン輸入を上回り、4カ月ぶりに輸出超過に転じた。鉄鉱石輸入は前月比5・0%増の5808万トンと月間最高を更新した。
中国の内需は堅調だが、思惑により、実需以上に過熱する懸念もある。中国の余剰生産分が本格的な鋼材輸出増につながれば、需要、市況ともにようやく底入れ、回復機運の出てきた国際鋼材市場を冷やす恐れもある。