日本鉄鋼連盟まとめによると普通鋼・特殊鋼鋼材ともに2月の受注高は前年同月比で大幅減となった。世界同時不況によって国内外の鉄鋼需要が減少しているためだが、普通鋼鋼材は2008年8月から7カ月連続、特殊鋼は同10月から5カ月連続の前年割れとなった。
一方、熱間圧延鋼材ベースの生産は普通鋼が11月に減少に転じ、特殊鋼鋼材は12月から大幅減が続いている。普通鋼は受注減と生産減のタイムラグが大きく、特殊鋼は二・三次加工が必要。このため先行指標となる受注統計に3月以降、需要回復の兆しが表れてきたとしても、それが鋼材生産、さらに粗鋼生産に反映されるにはしばらく時間がかかりそうだ。