2015年12月2日

コデルコ、バイオマイニング技術が「アボニ賞」 JX金属と共同出資社

 チリ銅公社(コデルコ)はこのほど、JX日鉱日石金属との共同出資会社バイオシグマ(本社=チリ・サンティアゴ)が、チリの革新的な企業・団体に毎年贈られる「アボニ賞」を受賞したと発表した。微生物を使って低品位一次硫化鉱から銅を採取する、独自のバイオマイニング技術が評価された。

 アボニ賞はチリの非政府・非営利機関フォロ・イノバシオンなどの主催で2007年にスタート。各年、各分野でもっとも革新的な企業・団体が、分野ごとの専門家によって選ばれる。バイオシグマは今回、鉱業冶金分野で受賞した。

 バイオシグマはコデルコ67%、JX金属33%出資で02年に設立。コデルコ運営のラドミロ・トミッチ鉱山(チリ第2州)で、本年からバイオシグマの技術を商業適用する。湿式製錬に微生物を活用することで、低品位一次硫化鉱からの銅浸出率を30―50%に高められる。

 湿式製錬では、積み上げた鉱石に希硫酸をかけて銅を浸出させ、その浸出液から銅イオンを回収し、電解精製で電気銅を得る。鉱石の種類ごとに最適な微生物を利用し、銅の浸出率を向上させる。

 コデルコは従来技術では処理の難しい低品位資源を約17億トン有する。バイオシグマの技術を活用すれば約200万トンの電気銅を生み出せる可能性がある。低品位一次硫化鉱は世界全体の銅資源の6―7割を占めるが、難処理で経済性が低く、活用が進んでいない。

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