2013年7月5日

フジクラ、船舶給電システム開発

フジクラは4日、停泊中の船舶に陸上から電力供給を行う給電システムおよびコネクタを開発したと発表した。同社では、本年度中の納入開始を見込む。 近年はCO2やNOX、SOXなど大気汚染物質の排出による環境汚染や地球温暖化がクローズアップされ、その対策が重要な課題となっている。その主な汚染源の一つが、重油を燃料とするコンテナ船などの船舶によるものとされている。港湾に停泊中の船舶は、搭載している機関によって発電し、特に冷凍コンテナ船などの場合、積荷の保冷のため大きな電力を確保する必要があり、停泊期間中も大量の大気汚染物質を放出している。また、港湾は人口密集地域に隣接していることから、健康被害も深刻な問題として取り上げられ、以前から大気汚染物質の削減を図る取り組みが行われてきた。 その取り組みの一つが、環境負荷の少ない陸上電源を船舶に供給することで停泊中の船舶の機関を停止する方策、いわゆる陸上給電システムの導入推進だ。世界各国の港湾・船舶への本格導入を前に、本システムは2012年7月、IEC/ISO/IEEE80005として規格化。すでに米国では、CARB(カリフォルニア州大気資源局)法規制により、14年までに同州の港に着岸する船舶の50%以上、20年までに80%以上が本システムの使用を義務付けられている。

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