2012年9月6日

協和電線、軸受け保持器の特殊めっき開発

 協和電線は5日、二輪車のエンジンに使われるコネクティングロッドの軸受け保持器に適した特殊めっき技術「GANコート」を開発したと正式発表した。従来の銅や錫めっきで課題だった硫化によるめっきの剥離などを克服し、強度や耐摩耗性にも優れることから、部品の長寿命化などにつながる。

新製品・新技術 コネクティングロッドは、ピストンの上下運動を円運動に変えるエンジン部品。保持器はその先端の軸受け部分で、通常は特殊鋼素材に銅や銀のめっきを施す。しかし、150度以上の高温になるとエンジンオイルから発生する硫黄により硫化し、めっきがはく離する問題がある。

 GANコートは、180度でも硫化せず、めっきはく離によるエンジンオイルの汚染を防げる。また、固さは銅、錫めっきの3―4倍、摩擦係数は3分の1から4分の1程度で、摩耗による部品の消耗も抑えられる。価格は銀めっきより安く、今後は銅めっきと同等までコストを下げることに注力する。

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