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2024.12.20
2011年8月29日
日鉄物流(本社=東京都中央区)は薄板コイルなど艙内荷役の安全対策の一環として「転落受け安全マット」を開発した。高所作業安全対策を補完するものとして、万が一に転落した場合の身体ダメージの軽減を狙ったもので、5月から製鉄所および物流拠点に配置を始め、7月までに全16拠点で約130枚の導入を終えた。
薄板コイルなど外航船の艙内荷役では、荷固めするためにラッシング(コイル間をスチールバンドで固縛すること)やチョッキング(木材で固定すること)と呼ばれる作業を行う必要がある。通常は作業台を使って行うが、船内の状況によっては作業台が使えず、高所作業を余儀なくされる場合もある。通常、高所作業の際はメッセンジャーを展張し安全帯を使うが、安全帯のみに頼っては必ずしも十分な転落防止策とならない場合が想定される。そうした場合のさらなる安全確保の観点から開発してきたものである。
開発した「転落受け安全マット」は発泡ウレタンを素材にしている。材質検討の際には、落下物衝撃度試験設備を持つ長野工業試験センターの協力を受けた。安全基準としては頭部障害基準値(HIC)を採用し、産業安全衛生総合研究所や労働科学研究所で人体ダミーを使った実験を重ねた。一般的に脳の深刻なダメージ回避としてHIC1000という値を指標とするが、HICスコアによると致命的な頭部損傷は750程度から現れ始める。そこで今回の開発ではけがのない確率20%、中等度の頭部損傷確率40%程度となるHIC500を基準にして安全マットの開発に結び付けた。
薄板コイルなど外航船の艙内荷役では、荷固めするためにラッシング(コイル間をスチールバンドで固縛すること)やチョッキング(木材で固定すること)と呼ばれる作業を行う必要がある。通常は作業台を使って行うが、船内の状況によっては作業台が使えず、高所作業を余儀なくされる場合もある。通常、高所作業の際はメッセンジャーを展張し安全帯を使うが、安全帯のみに頼っては必ずしも十分な転落防止策とならない場合が想定される。そうした場合のさらなる安全確保の観点から開発してきたものである。
開発した「転落受け安全マット」は発泡ウレタンを素材にしている。材質検討の際には、落下物衝撃度試験設備を持つ長野工業試験センターの協力を受けた。安全基準としては頭部障害基準値(HIC)を採用し、産業安全衛生総合研究所や労働科学研究所で人体ダミーを使った実験を重ねた。一般的に脳の深刻なダメージ回避としてHIC1000という値を指標とするが、HICスコアによると致命的な頭部損傷は750程度から現れ始める。そこで今回の開発ではけがのない確率20%、中等度の頭部損傷確率40%程度となるHIC500を基準にして安全マットの開発に結び付けた。
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