2011年2月4日
日東精工、ねじ頭の塗装剥がれ防止 特殊形状の駆動部開発
日東精工は、ねじ頭部の塗装はがれを防ぐことのできるねじの駆動部分(リセス)を開発したと発表した。十字穴の上面に特殊な段形状を設けることで、塗装されている部分に締結工具が接触しないようにし、塗装剥がれを防止する。カメラ用やパネル止めの際に化粧ねじを使用する建築業界向けを中心に、初年度月間1000万本の出荷を目指す。
開発した「ペイントクロス」は特殊な断面形状に加え、基本設計を一般に普及している十字穴とし、市販の工具を使えるようにした。微細な段形状のため外観が従来品と同等で、製品の置き換えが容易。ねじサイズは直径1・7ミリと2・0ミリ。素材は炭素鋼、頭部形状はなべ頭。他仕様での適用も相談に応じる。
頭部に塗装した従来のねじのリセスは、締結時に工具(ビット)との接触により頭部の塗装はがれが多く発生していた。カメラなど製品の美観が重視され、本体と同色の塗装を頭部に施すケースで特に問題となっていた。 この場合ユーザーでは塗装のはがれたねじの締め直しや修繕、または高価なめっきに変更するなどの対策が必要となるほか、締め付け作業現場での作業スピード低下にもつながり、締結時に塗装のはがれにくいリセスの開発が求められていた。
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