2010年9月30日

アマダマシンツール、超硬ブレード開発 超耐熱合金を4時間で切断

 アマダグループのアマダマシンツール(本社=神奈川県伊勢原市)は28日、直径480ミリの超耐熱合金インコネルを従来の6分の1、約4時間で切断可能な超硬ブレードを開発したと発表した。これにより、これまでバンドソーでは切断できなかった、超耐熱合金やチタン合金などの超難削材の加工が可能になる。航空旅客機やロケットなどの航空宇宙産業、太陽電池や風力発電などのエネルギー産業、液晶パネルなどのエレクトロニクス産業を対象としており、加工領域を広げることで、切削事業の拡大をめざす。

新製品・新技術 新しい超硬ブレードは「AXCELA・Hシリーズ」として標準品、特殊タイプ、大型の難削材切断で発生する狭窄にも対応できるワイドセットアサリの3タイプをラインアップ。

 Hシリーズは、フラットセットタイプ・トリプルチップ(FSTデザイン)と呼ばれる同社独自の特殊歯先形状と、高速切断に最適な超硬合金チップを採用したブレード。従来、放電加工で切断していた超耐熱合金インコネル(直径480ミリ)では、同社のパルスカッティングバンドソーマシン「PCSAWシリーズ」との組み合わせによって、これまで24時間かかっていた切断時間が4時間に短縮したほか、エレクトロニクス関連のターゲット材の切断でも、一般の超硬ブレードに比べ同じ切断スピードで2倍以上のブレード寿命を達成したとしている。

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