JFE鋼板は24日、国内初のコイルコーティングによる高加工光触媒型プレコート鋼板「オプトクリーン」を実用化し、7月に製造開始すると発表した。「オプトクリーン」は、光触媒作用をもつ酸化チタンをコイルのまま塗装、巻き取りするコイルコーティングでカラー鋼板に塗布する。JFE鋼板はカラー塗膜を保護する無機系中間膜に、特殊添加物を加えて軟化させ、国内初のコイルコーティングによる製造に成功した。
特殊添加物の潤滑性と非粘着性により成形加工しやすく、ごみが付着しづらい。触媒強化型の酸化チタンにより蛍光灯、白熱灯でも光触媒の作用があり、付着するカビや菌などを分解。100ワット蛍光灯を8時間照射した結果、院内感染を起こす菌や黒カビは99%超減少した。親水性が高いため、外装用にも適用できる。機能は半永久的に持続する。
従来の中間膜は硬いため、コイルコーティングでは成形加工時に亀裂の入る欠点があった。成形加工後に中間膜と酸化チタンを塗装する方法では、需要家側の作業が増える上、塗装に、むらが出やすい。JFE鋼板は千葉製造所(千葉市中央区)を中心とする生産拠点で、コイルコーティングにより、安定的な品質の製品を製造する。