2010年5月18日
江藤造船所、スーパー省エネエコボイラー 燃費20%削減型を開発
アルミ船やチタン船建造を手がける江藤造船所(本社=佐賀県唐津市)は、「スーパー省エネエコボイラー」(特許出願番号2008―312189)を売り出しているが、このほど、さらに燃焼率を増大させ省エネ、CO2削減を促進したボイラーを新規に開発した。とくに新開発ボイラーは、燃費やCO2を20%前後削減するなど地球環境負荷に対応したボイラーで引き合いも多く寄せられている。
同社の「スーパー省エネエコボイラー」は、熱効率を最大限に高めるため(1)ボイラーの燃焼炉外回りに熱伝導板のフィンを取り付け瞬間的な熱交換が可能になり熱効率を大幅にアップ(2)排気管をボイラー缶体に取り込みさらに一段と熱効率を高める―などにより、燃焼効率87―96%の高効率で燃焼し燃費およびCO2を大幅に削減した。
また、排気管内に伝熱体スパイラル(平鋼をスパイラル状に曲げ加工し溶融アルミめっき処理したもの)を挿入し、平均排温310度と既存ボイラーの排温425度から大幅に温度低減を図り地球温暖化への負荷を軽減した。
一方、同ボイラーは、全幅850ミリ×全長1524ミリ×全高1600ミリでオールステンレス製(SUS304)。最大の特長は、省エネ型と抜群に耐久性が優れていることだ。 省エネでは、現在、時間当たり16万キロカロリーでありながら同20万キロカロリー以上の能力がある。他社ボイラーと比較するとA重油時間当たり20・3リットルでありながら同25・3リットルのA重油使用時のカロリーがある。このため同ボイラー1台のみの使用で平均約20%、最大30%の省エネが見込まれる。
その他の特長は次の通り。
(1)缶体が無圧式(開放型)でボイラー缶体に圧力がかからず膨張することなく安全(2)無圧式+小型ボイラーで、成人であれば免許不要(3)A重油、灯油、ガス使用OKの万能型(4)施設条件に対しバナーノズル取り替えにより、簡単に燃料量を調整できる(5)制御盤スイッチONの簡単操作(6)ボイラー製作は、長い造船技術経験を生かし、構造、溶接、耐食性と信頼できる技術を確立している―などが挙げられる。
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