2024年11月21日

金・銀めっきのサンルミナス/「金の折り鶴」で地元活性化/クラファン返礼品 大隅産業の銅板使用/地元インターン生と連携

ニッケルめっきを手掛ける太陽電化工業グループのサンルミナス(本社=名古屋市瑞穂区)はこのほど、金めっき加工を施した銅製の「金の折り鶴」のクラウドファンディングを開始した。めっき業界の技術継承への貢献に加え、地域の人々や企業と共に地元名古屋の活性化にもつなげていく。すでに当初目標の50万円を突破し、各方面から高い注目を集めている。2025年1月12日が締め切りで、支援額に応じてさまざまなパターンの返礼品を用意している。

同社は名古屋市に本社を置くニッケルめっきの有力企業の太陽電化工業のグループ会社で、金・銀めっきなどの装飾めっきを手掛け、70年を超える歴史と高度な技術力を有する。太陽電化工業の伊藤亮社長は2024年度「現代の名工(卓越した技能者)」にも選ばれている。

近年めっき業界は、競争激化や後継者の不在などで企業数が減少しており、失われる技術も出てきている。そのため同社は、めっき業界を盛り上げるため、技術の継承とオリジナルブランド製品の開発などを検討してきた。

今回、学生インターンシップを支援するベンチャー企業の好生館プロジェクトと連携し、地元の大学のインターン生の協力を得て、銅製折り鶴のクラウドファンディングを開始することを決めた。商品企画やウェブページ作成はインターン生が行い、銅板加工の一部工程は障害を抱えた人たちに委託し、障害者の雇用促進にもつなげていく。

透かし彫りを施した箱は、名古屋市で木工品を作成する箱久が作成。高級感があり、折り鶴をより美しく飾ることができる。使用する銅板は、名古屋市で非鉄金属の流通加工を手掛ける大隅産業が12センチ×12センチに精密加工を施し、美しい板面を保った状態で供給している。

今回、金の折り鶴は箱などを含めたセットで1羽が1万9800円、2羽が2万9800円。この他、早割りプランや技術継承や学生や障害者支援などを含めた応援プランもある。返礼品の配送は25年2―5月頃を予定している。

プロジェクトの発案者で中心メンバーのサンルミナスの伊藤卓取締役は「さまざまな企業やインターン生、障害を抱える皆さまのご協力を得て、ここまで進めてくることができた。めっき業界の活性化だけでなく、地元名古屋の盛り上がりや平和への思いにもつなげ、お祝いや海外の人への贈り物などさまざまなシーンで『金の折り鶴』を活用してほしい。今後は海外でのクラウドファンディングなども計画している」と語った。

クラウドファンディングの詳細はウェブサイトCAMPFIRE内「職人の匠の技がつくる幸せを呼ぶ金の折り鶴を届けたい!」まで。



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