2024年10月21日

加藤軽金属の異種接合技術 輝創と開発 セラミックも接合可能

アルミ押出材メーカーの加藤軽金属工業(愛知県蟹江町、加藤大輝社長)は、接合技術開発を手掛ける輝創(本社=名古屋市守山区、前田知宏社長)と連携して開発した金属や樹脂、ガラスなどの異種材と接合できるCAM接合技術で、新たに優れた低熱抵抗性といった特性があることが判明した。加えて、セラミックやCFRPとの接合できることも証明され、今後、自動車や電子機器産業など幅広い分野での活用が期待できる。

CAMは化学接合と溶融接合の2つのメカニズムを合わせた接合方法。自然由来の揮発性有機化合物(VOC)フリーの素材を用いるため、安全で環境にも優しい特性を持つ。熱処理と接合を同時に行うため工程数も抑えられ、コストダウン効果も期待できる。

今回、名古屋市工業研究所での試験結果で、従来の接合方法と比較して低い熱抵抗性を有していることが判明した。これによりヒートシンクのような熱伝導性を求められる部材でも活用できることが分かった。

また、金属や樹脂、ガラス以外にもセラミックやCFRPなどでの接合も可能であることを証明。従来以上にさまざまな素材で、異種材接合や金属積層接合が期待できる。

今回、新たに判明した特性は、10月3―4日に愛知県主催で、愛知県豊田市のトヨタ自動車本社サプライヤーズセンターで開催された「新パートナー/新事業創生展示会」で披露された。

同社は1946年に設立したアルミ押出材メーカー。最新鋭のイタリア製押出機やマグネットヒーターなどを備える。アルミ押出材の生産量は月間400―500トン。

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