2024年9月5日

アスカ工業、中畑工場に倉庫棟増設

中部地区の大手アルミ二次合金メーカー、アスカ工業(本社=愛知県西尾市、天野卓社長)はこのほど、中畑工場に倉庫棟を増設した。これにより製品や原料のストック能力で従来比10%以上の向上が期待でき、より戦略的でサステナブルな事業運営を行うことが可能になる。

近年、気候変動に伴う気温上昇で、同社でも夏場の生産活動における社員への負荷が大きくなってきている。そのため本格的な夏場を迎える前の気候が穏やかな時期に製品を前もって増産して在庫を厚くすることで夏場の生産時間を抑え、社員の負担軽減を図る取り組みなどを進めている。

今回は社員の負担軽減活動の一環として、長期在庫が可能なストックヤードとして、中畑工場内の約500平方㍍の用地を整地、倉庫棟(敷地面積=200平方㍍)を増設した。屋内部分にはアルミ二次合金地金や劣化しやすいアルミ原料を主に保管し、屋外の拡張部分にはアルミスクラップなどの原料を在庫する。

今回のストック能力の拡大で夏場に向けた増産対応だけでなく、品薄が続くアルミスクラップの在庫能力も引き上げ、生産管理体制を強化する。これにより長期安定したアルミ二次合金の生産・供給体制を実現するだけでなく、職場環境を改善することで人材確保にも寄与させていく考えだ。

同社は1942年に設立したアルミ二次合金メーカー。2012年に現在の主力拠点である中畑工場に移転。アルミ二次合金を常時、月間3000トンほどを生産している。同社のインゴットは高品質で知られ、技術力には定評がある。業界に先駆けての燃料のLNG化やリジェネバーナーの採用、工場内のLED化、バッテリーフォークリフトの採用、管理業務の電子化などGXやDXも推進している。売上高は約100億円。従業員数は約50人。

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