2023年11月21日

三井金属 八戸製錬で燃料転換試験

三井金属は二酸化炭素(CO2)の排出削減に向けた取り組みを加速する。亜鉛製錬を手掛ける八戸製錬(青森県)で燃料のコークス使用を減らす実証試験を2024年に始めるほか、工場の排ガスからCO2を回収分離するシステムも開発を進める。三池製錬(福岡県)ではバイオマス燃料への転換試験を実施中。今春導入したインターナルカーボンプライス(ICP)制度も活用し、30年度までに38%削減の目標達成を目指す。

八戸製錬では燃料および還元剤としてコークスを利用する。同社の金属リサイクルネットワークの中核拠点だが、コークスから排出されるCO2の削減が大きな課題だ。

削減策として、燃料の一部を液化天然ガス(LNG)に切り替えることを模索する。溶鉱炉底部の吹き込み口からエアとともにLNGを吹き込むテストを8月に実施した。来年度から実証試験を行う方針で、燃料代替によるCO2削減効果の目標は年間1万8000トンとしている。

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