中国の銅需要が低迷を続けている。春節の大型連休、北京五輪・パラリンピック開催、そして新型コロナウイルス感染再拡大によって経済活動やものづくりが制限され、銅の消費は年明けから全く盛り上がらず現在に至る。銅地金の海外からの調達意欲は弱く、輸入プレミアム(CIF上海)は低位横ばい。その結果、ロンドン金属取引所(LME)の銅在庫がアジアを中心に増えており、5カ月ぶりに10万トン台へ乗せた。
年明けから弱かった中国の銅需要は、厳戒態勢で臨んだ五輪が閉幕すれば製造業が元に戻り、上向くとみられていた。ところが、3月になると今度は新型コロナの急拡大が水を差した。