2018年12月5日

住友電工、SiCで世界最小オン抵抗達成

 住友電気工業は4日、産業技術総合研究所(産総研)らとの共同研究で、炭化ケイ素(SiC)半導体を用いたV溝型スーパージャンクショントランジスタを開発し、SiCトランジスタの世界最小オン抵抗を達成したと発表した。同社はこれまで、「V溝型金属―酸化膜―半導体構造トランジスタ(VMOSFET)」を開発し、電子の流れをオンオフするチャネル部分に特殊な面方位を利用することで、欠陥の少ない酸化膜界面を形成し低オン抵抗を実現。SiCトランジスタの実用上の課題とされている閾値電圧変動についても、酸化膜界面の低欠陥特性を反映することで、高安定性を確保した。現在は、産総研と共同で構築した6インチSiCパワー半導体デバイス量産試作ラインを活用し、VMOSFETの製品化も進めている。

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