2017年11月10日

神戸製鋼 川崎社長が調査結果発表 設備投資含め防止策

会見する神戸製鋼所の川崎博也・会長兼社長
 神戸製鋼所がアルミ・銅製品などの強度などを示す検査データを書き換えたり、検査しないまま数値を入力し、顧客と契約した仕様に適合しているとして出荷していた問題で、同社の川崎博也・会長兼社長は10日記者会見し、データ書き換えが繰り返された原因の社内調査結果と再発防止策を発表した。経営による品質マネジメントが十分に機能していなかったことなどが主な原因だと分析。背景として事業部門制への移行後、本社が各部門に権限移譲を進めた結果、工場で起きている問題について現場が声を上げられない閉鎖的な組織風土が生まれたことや、各拠点の専門性を重視するあまり、製造や品質保証の人事が固定化され、硬直した組織運営になっていたことなどを挙げた。 再発防止のため、試験検査データの記録の自動化や試験検査業務の一人作業の廃止、出荷判定の一本化などを進め、不足している工程能力を向上させるための設備投資も行うとした。一方で元役員や現役員の責任には触れず、川崎社長自身の経営責任は今回の社内調査とは別に活動している、外部委員による第三者委員会の調査発表後に判断するとした。

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