金属スクラップの関連サイトを運営するメタリー(本社=東京都港区、天羽健介社長)は8月31日、インターネット上で鉄や非鉄、歯科金属スクラップの売買を仲介するサイト、「メタリー(http://metally.jp/)」を始動した。3月から開始した事前登録は150社を超えている。顧客の使い勝手をヒアリングする代わりに、立ち上げ当初のサービスは無料とする。蓄積された取引データを分析することで現状の最適化を行うなど、機能については随時追加していく。
天羽社長は、「まずは使ってもらえればと思っている。役に立ち愛されるサービスに育てていくためにも、皆さんの意見をちょうだいできればありがたい」と話す。メタリーの運営にはシステム開発やサーバー、ドメイン、デザイン、広告などさまざまなコストがかかる。ただ、改善案を募りサービスの充実化を図るまでの間、完全無料でサイトを利用できるようにした。
会員登録した買い手と売り手が、サイト上で金属スクラップの売買を行うのが同社のサービスになる。オープンな場ではニックネームを使用する一方、「見積もりする」を押した後のクローズなメッセージ画面では、具体的な社名などの情報で交渉する仕組みにした。成約した価格を非公開にするなど、現行の商習慣を考慮し一定の匿名性を確保するが、取引回数や口コミ評価などを記載することで信用の担保につなげる。商品は、フリーワード検索に加え、銅やアルミなどスクラップ品種のカテゴリー、発生エリア、重量当たりの単価、状態や配送負担などを写真付きで掲載する。
良い商品があれば買い手は、「見積もりする」ボタンを押し、その後に出てくる画面上で売り手と交渉を行う。買い手にとっては新しい取引先の開拓につながる。売り手にとっては複数の買い手と交渉できるため、スクラップを高値で売却できる可能性があることや、インターネット上で取引する分だけコスト削減を図ることができる。