三井金属と住友金属鉱山は29日、両社の伸銅事業を統合する新会社を設立することで基本合意したと発表した。統合は来年4月1日の予定。伸銅品は昨年後半以降、需要の落ち込みが加速し、各メーカーの生産も落ち込んでいる。統合によって販売体制の見直しや物流コストの引き下げ、間接費用の削減などを図り、年10億円のコスト効果を見込む。
統合するのは三井金属の圧延加工事業部と住友金属鉱山の100%子会社である住友金属鉱山伸銅(本社=東京都台東区東上野3―1―13、資本金25億円、中里見徹社長)。新会社には三井金属、住友金属鉱山が50%ずつ出資する。新会社の月産能力は上尾工場(埼玉県上尾市)、いなべ工場(三重県いなべ市)合計で約6000トン。約65%が黄銅条で、銅板条や黄銅板、圧延銅箔も生産する。