2014年7月25日
現代製鉄、東国製鋼など 鉄スクラップ購入価格、5000ウォン値下げ
韓国の現代製鉄、東国製鋼などの大手電炉は25日から韓国内鉄スクラップ購入価格をトン当たり5000ウォン値下げする。南部地区の中小電炉は追随していない。「特別枠購入」で事実上の入庫促進を図っているメーカーも多い。異形棒などの主要製品価格が7月以降値下がり。一方で夏季電力料金でコストアップが進んでいる。このためコスト対策からのスクラップ値下げであるが、市場は強気気配が残っており、月内はヤード業との綱引きとなっている。
韓国の鉄スクラップ市場は、7月入り後実質的な底入れとなっている。この中で現代製鉄などの大手電炉は、リスト価格での値下げを7月上旬に実施。中小電炉は購入補助で事実上値上げしている。こうした中で主要電炉の工場在庫は、130万トン前後と水準が低く、大半のメーカーが在庫拡大対策を進めている。
最大手の現代製鉄は、当面夏季減産強化のスタイルでスクラップ需要は多くないが、減りすぎた在庫対策で輸入契約の強化を進めている。8月入荷を前提にアメリカ産を6カーゴ・24万トン、ロシア産11万トンなど全体で40万トン近く契約したとしており、当面の在庫対策は一段落。こうした状況から7月25日からの韓国内スクラップの値下げで先行している。東国製鋼もロシア材などの契約を進めており、値下げ対応が進めやすくなっている。
これに対し、南部地区電炉は在庫水準が低いまま。減産で8月は乗り切れるが、秋口に向けての在庫に不安感がある。このため7月後半での値下げには追随していない。ただ異形棒価格が7―9月でゼネコン向け2万5000ウォン値下げとなっており、収益悪化が進んでいる。8月になってスクラップの工場在庫が回復すれば、改善のため国内スクラップの値下げに再度向かうとみられている。
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