2016年4月15日

2016年熊本地震 道路被害、鉄鋼業へ影響

【福岡】熊本県益城町を襲った熊本地震で、九州自動車道に被害が出ている。NEXCO西日本によると益城熊本空港ICから御船IC間で路面陥没や盛り土法面の崩落、橋梁ジョイントの段差が発生。御船ICから松橋IC間で路面陥没などが生じているという。このため地震発生直後から南関ICからえびのICまで通行止めとなっている。

これを受け鉄鋼業では商談に影響が出始めている。鉄骨業界では、熊本県はHグレードファブリケーターが多く、福岡県や大分県、佐賀県、長崎県の物件で鉄骨製作を受注している。高速道路通行止めで「ファブの工場ストップもそうだが、鉄骨の運搬に支障が出る」(大手特約店)として、ゼネコンなどから鉄骨工事の工期延長の話しが出ている。15日午後の段階で1週間程度の遅れが見込まれる。

鋼材は、熊本県内に有力特約店がそろっているため、「特殊サイズを除けば、形鋼類は十分手当できるのでは」(大手特約店筋)と見ている。

鋼板類やステンレス・特殊鋼は北部九州に物流拠点を設け、定期配送便を運行している業者が多い。高速道路通行止めの影響について、高速を利用する業者は「時間はかかるが国道3号線を使って、鹿児島や宮﨑に配送する」という。また普段から高速を使わない業者もいて「従来通りだが、急ぎの配送については、今後検討する」という。

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