2001.04.16
同 和鉱業は先週13日、千代田化工建設から、同社の100%子会社で環境とエネルギーの総合技術コンサルタント会社「イー・アンド・イー・ソリューションズ」(本社=東京都、資本金1億円、渡辺謙一社長)の全発行済株式を今月2日に買収したと発表した。

 これで同和鉱業は世界標準の総合環境コンサル部門を確保することになり、環境ソリューションビジネスへの進出の足がかりとしていく。

 イー・アンド・イー・ソリューションズはODAプロジェクト、土壌、地下水汚染調査、環境サイトアセスメント、風力などエコエネルギー調査、生物環境調査などを行うコンサルティング会社。売上高は14億円(01年度予想)。

 同和鉱業は事業構造改革の中で環境・リサイクル事業をコアビジネスとして位置づけ、集中的投資を行う方針で、昨年6月の日本パールの買収に続くもの。

神 戸製鋼所は伸銅事業の競争力の強化を目的に、(1)板条は電子材料への特化(2)銅管は生産の海外シフト化―を軸に展開を進める。板条は三菱伸銅との提携強化、銅管はエアコンの最大市場である中国市場への対応強化が課題。

 IT関連産業向けの受注減少が本格化する中で、リードフレーム材など電子材を中心した銅条は減産に転じている。需要の調整局面の長期化懸念も出る中で、同社は「4―6月の後半からの回復期待」との見通しに立って上期の生産を計画。

 銅板条では長府製造所(山口県下関市)とともに、スリッター加工、異形条加工のシンガポール・コウベ社(SKPL)のほか、コウベ・リードフレーム・シンガポール社(KLS)がリードフレームの製造販売を行っている。

 国内では三菱マテリアル、三菱伸銅との圧延、リードフレーム加工事業や原材料となる銅合金溶解・鋳造に関する業務協力・提携関係の構築について相互生産委託も含めて順次実行に移していく。

 銅管事業は秦野工場(神奈川県秦野市)のほか、同工場から素管の供給を受けているマレーシア子会社のコウベ・カッパー・マレーシア社(KCMA)と、米国のコウベ・カッパー・プロダクツ社(KCPI)の両海外工場も含めた3極生産体制を整えている。

 銅管の主用途であるエアコンは中国が最大の市場として注目されており、今後、現在の輸出から現地生産化へのシフトも含めて検討していく見通し。

軽 圧品の4―6月地金価格(NSP)がキロ20円上昇したことを受け、市中では製品への転嫁を進め、値上げ交渉が本格化している。ただし、ユーザーによっては値上げに難色を示すところもあり、浸透するにはまだ時間がかかりそうだ。

 足元の軽圧品需要は、ここにきて牽引役の半導体製造装置向けなどIT関連が息切れ状態。このため、好調だった厚物の切板を中心に減速感が強まっている。

 一方、地金価格は、LMEの上昇と為替の円安による影響でアップ。このため、需要減退という厳しい環境のなかで、製品の値上げ交渉を展開している。

 これを受け市中では、「昨年が良過ぎたことを考えると、ある程度量が落ちるのはやむを得ない。価格引き上げについては、いかにお客さんに納得してもらえるかに尽きる」(都内の軽圧品問屋)、「IT需要をはじめ、設備投資関連があまり良くない。このままいくと、7―9月の地金は横ばいの可能性があり、われわれが吸収するわけにはいかない」(中堅軽圧品流通)などと、売り腰を強める姿勢。ユーザーからの下げ圧力はいぜん強いが、収益性を保つため、地金上昇分の転嫁に全力を挙げる考えだ。