JX金属は13日夕、都内ホテルで記者会見を開き、2040年に向けたグループ長期ビジョンを公表した。技術による差別化でグローバル競争を優位に戦える事業を「フォーカス事業」とし、成長戦略のコアにする。従来の下流事業に当たる機能材料、薄膜材料など。上流の資源、中流の製錬は「ベース事業」とし、一定の収益規模と組織基盤を維持しつつ、フォーカス事業に必要な経営資源を供給する。銅だけでなく、先端素材に不可欠なレアメタルも中心ドメインに位置づける。
長期ビジョンの策定を主導した村山誠一次期社長(現取締役常務執行役員[経営企画部管掌])が説明した。従来の資源・製錬中心の装置産業型企業から、先端素材や循環型社会の実現に資する高付加価値製品・技術を提供する、技術立脚型企業への「転身」を明示した。