大同特殊鋼は10日、IHIとの間で、IHI愛知事業所(愛知県知多市北浜町)の土地・建物の一部、約20万平方メートルを取得することで基本合意したと発表した。今後、買収金額など詳細な条件について協議し、18年度中に売買契約を締結、19年度央に引き渡しの予定。大同はステンレス鋼や高合金などの生産工場として活用していく考え。
大同が買収するのは、IHI愛知事業所が今年8月に生産を停止した造船工場跡が対象。知多工場(愛知県東海市元浜町)と海を隔てた向かい側に位置し、生産停止後、大同がスポット的に製品置き場などとして借用していた。大同では今後、成長が見込めるステンレス鋼や高合金など高付加価値製品の生産工場として活用していく方向で検討する。今年8月末に決議した川崎テクノセンター(神奈川県川崎市)の土地および建物の一部(土地3万6363平方メートル、建物2万5469平方メートル)の売却金約70億円などを買収資金に充てる。