2013年4月9日

東京地区の磨棒鋼、市況上昇難しく

 磨棒鋼は横ばい推移。市中価格は16ミリがトン当たり16万円、50ミリが16万5000円中心となっている。関東地区のメーカーでは、自動車関連を中心に10―12月の大底から復調気配が強まっている一方、市況のムードから値上げ交渉は困難な状況。全国的に大手メーカーは5月出荷からの値上げを打ち出しているものの、販価引き上げに向けた環境は整っていないのが実情だ。高炉、電炉の棒線メーカーが軒並みトン1万円前後の値上げを進める中、磨棒鋼メーカーも素材高の価格転嫁が求められている。電力や原燃料価格など諸コストも上昇するため、製品値上げは喫緊の課題だが、一方で需要家は容認の姿勢に乏しい。大手自動車メーカーが一段の部品コスト削減を進め、需要家である部品メーカーからのコストダウン要求も根強い中で、当面は市況上昇は望みにくい状況。交渉が本格化するのは大型連休明けとみられ、4月中は横ばいとなりそうだ。

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