伊藤忠丸紅鉄鋼(MISI)の新入社員25人が4月16日から4日間、滋賀県豊郷町で研修を行った。
MISIは、伊藤忠商事と丸紅の創業者、初代伊藤忠兵衛(1842―1903年)の出身地、豊郷町で5年前から新入社員研修を実施し、伊藤忠兵衛記念館や豊郷小学校を訪問している。
今年は近江商人の理念「三方よし」にある「世間によし」を、地域貢献を通じて実践することを目指し、町役場への地域活性化の提言、農作業手伝い、地元の祭りへの参加を新たな企画として盛り込んだ。
町役場への提言では「地域振興策を考える」というテーマに対し、課題・現状を把握し、現場情報を集め、限られた時間で成果を出すという商社ビジネスに通じるグループワークを体感。農作業では「地道な作業の積み重ね」の重要性など仕事に対する考え方・姿勢を学んだ。
最終日は1400年の歴史を持つ愛知神社の春季大祭に参加し、町民と一緒に2基のお神輿を担いだ。お神輿は約2トンあり、1基を20―30人で担ぐため、近年は1基分の担ぎ手を確保するのも難しかったそうだが、12年ぶりに2基が担がれた。
人事担当者は「豊郷町の活性化に貢献するとともに、同期の結束を固めるという目的は達成できた」と総括。「伊藤忠と丸紅のDNAを継承する当社だからこそ大きな意味がある。豊郷町の期待にも応えるため、来年度はさらにブラッシュアップして継続したい」としている。