日本鉄鋼連盟は21日、日本科学技術振興財団、愛媛県総合科学博物館とともに、科学技術館(東京都)の鉄鋼展示室「鉄の丸公園一丁目」で実施している「体験ワークショップ(工作・実験)」の出張教室を愛媛県総合科学博物館(新居浜市)で開催、小中学生と保護者ら約60人が参加した。四国地区での出張教室開催は今回が初めて。エッチングでステンレス鋼板に絵を描く工作教室と「君は知ってる?鉄のこと!!!!」をテーマに、鉄に関するさまざまな実験を行う実験教室が開かれた。
エッチングは化学薬品などによる腐食作用を利用した金属の表面加工技法。ステンレス鋼板をマスキングペンで塗り、腐食液に付けることで、ペンで塗られた非腐食部分とそのままの腐食部分が作られ、両部分の見た目の違いを活用することで自由に絵を描くことができる。参加者は幅7・5センチ×長さ10センチの鏡面仕上げされたステンレス鋼板に思い思いの絵を描き、エッチングによる表面加工を体験した。参加した小学生からは「細かい部分が難しかったが、うまくできた。また参加したい」といった声が聞かれるなど工作教室は好評を得ていた。
鉄連は「ものづくり教育」の一環として、より多くの子供たちに鉄への興味・関心を持ってもらうため、2009年度から全国各地のミュージアムで出張教室を開いている。13年度は九州初となる鹿児島県で開催、本年度もこれまで開催されていなかった四国地区で実施した。