フジクラは31日、モーターなどのコイルの電気抵抗を下げられる銅被覆アルミ線(銅クラッドアルミ線、CCA線)を開発したと発表した。CCA線はアルミ線の表面を銅で薄く被覆したもの。高周波コイルへの使用を想定して銅被覆率などを最適化し、このほど特許を取得した。銅線のコイルに比べて抵抗値を数十%低くできる。
今回開発したのは、数百キロヘルツの高周波帯域で交流抵抗が銅電線より低くなるCCA線。電気抵抗を低減することで、効率化による省エネを実現する。モーター、コンバーター、電磁調理器具など、銅線のコイルを使う機器への採用をにらむ。
CCA線は銅線に比べて60%以上軽いのも特徴。軽量化ニーズの強い電気自動車の駆動用モーター、非接触充電器などに適用すれば、燃費向上による省エネ効果を得られる。