住友電気工業は14日、鉄筋コンクリート(RC)造建築構造物に使われる785ニュートン/ミリ平方メートル級高強度せん断補強筋「スミフープ」用の材料として、曲げ加工性に優れる六条リブ異形棒鋼を開発し、販売を開始したと発表した。
開発した異形棒鋼は、横節と材軸方向に六条リブを有し、リブと節の外周が円形を維持した独自の形状で、従来品よりも直線加工性と曲げ加工性を向上している。主な仕様はS10(公称直径9・53ミリメートル)、S13(同12・7ミリメートル)、S16(同15・9ミリメートル)。本年3月に国土交通省大臣認定を取得したほか、日本建築センターの設計施工に関する一般評定を取得している。
日本国内では共同住宅などの高層化・耐震化の要求に対し、RC造建築構造物の柱や梁のせん断破壊を防ぐため、高強度のせん断補強筋が多く使われている。
高強度せん断補強筋スミフープは、普通鉄筋の約3倍の強度で、使用鉄筋量と組立作業量を削減できるほか、溶接閉鎖型のため施工性や部材耐震性能が向上するなどの特性を持つ。