2012年1月16日
住友電工、鋳鉄施削用で新材種 耐摩耗・耐欠損性が1・5倍
住友電気工業は12日、鋳鉄の旋削加工に適する新材種「エースコートAC405K/AC415K」を販売開始すると発表した。超硬切削工具需要で大きな位置を占める鋳鉄加工の中でも、特に仕上げから中仕上げの幅広い用途で、従来材種比約1・5倍の耐摩耗性、同1・5倍以上の耐欠損性を実現した。
AC405K、AC415Kともに、従来の微細・平滑CVD(化学蒸着)コーティング「スーパーFFコート」をさらに進化させた、新コーティング技術を採用。耐摩耗性を担う炭窒化チタン層を構成するセラミック粒子を、さらに微細・高硬度化した。これによって刃先の耐摩耗性が向上し、鋳鉄加工を大幅に高速化できる。
また、コーティング膜の内部応力制御技術により、CVD膜特有の残留引張応力を低減。耐溶着性を担うαアルミナ層と、炭窒化チタン層との境界に、高密着性の中間層も形成した。これらの処理によって、高速加工時の刃先の耐欠損性を高めた。
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