2012年1月18日
田中貴金属、紫外線で電子回路形成 銀インク、多様な素材に適用
田中貴金属工業は17日、加熱硬化せずに紫外線(UV)による硬化のみで電子回路配線を形成することができる導電性銀インクを世界で初めて製品化した。
同社は、銀インクを使用することで、ガラス基材や熱に弱い電子回路配線を形成することができなかったポリ塩化ビニルフィルムやポリエステルフィルムなどフレキシブルな基材にも配線することが可能になるとしている。太陽電池、有機EL照明のほか、タッチパネルディスプレー、電子ブック、無線自動識別タグ、服薬管理用の電子パッケージなど幅広い製品の電子回路に適用することが期待されている。
銀インクで基材に回路を印刷した後、UVを約0・3秒間照射することで室温状態でも瞬時に印刷膜を硬化して回路を形成、導通させることができる。膜厚5マイクロメートル以上で、電気抵抗率は10のマイナス3乗オームセンチメートルと、現在、一般的に使用されている導電性材料と同レベルの配線を形成する。
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