国内スポンジチタンメーカー2社の2009年3月期決算はいずれも減益となった。需要急減でスポンジ販売量が減少し、販売価格も下落したため。新設備の立ち上げに伴う償却費負担の増加も利益を押し下げた。今期も厳しい需要環境が続くとみて、2期連続の減収減益を予想した。
東邦チタニウムが発表した09年3月期連結決算は2月発表の予想は上回ったものの減収減益となった。主力のチタン事業の売上高が10・3%減の309億2300万円、営業利益が40・4%減の82億1400万円に落ち込んだためだ。
大阪チタニウムテクノロジーズも売上高、利益ともに前期を下回った。半導体用多結晶シリコンは、能力増強と価格上昇で収益が増加したが、チタン事業の落ち込みを補い切れなかった。