経済産業省がまとめた2009年度第1四半期(4―6月期)の特殊鋼需要見通しによると、特殊鋼需要量(熱間圧延ベース、月平均)は国内、輸出合わせて93万8500トン(前期比6%増、前年同期比50%減)で前期比増と策定された。
主力需要分野の自動車生産が一定程度在庫調整が進展したとし、この調整分の戻りで特殊鋼生産も低水準ながら前期比増となる。国内向けは全8鋼種が前期より増加する。ただ、依然として活動水準は低位にあるほか、輸出も自動車以外ではエネルギー関連プロジェクトの延期など不透明で、在庫推移など需給動向をにらんだ、慎重な生産対応が必要な情勢だ。