昭和電工のアルミ事業の収益が大幅に改善した。先月28日に発表した第1四半期(2010年1―3月)決算でアルミニウム事業部は売上高418億円(前年同期347億円)、営業利益18億円(同損失45億円)と、大幅な増収増益を計上、第2四半期累計では売上高850億円(同777億円)、営業利益30億円(同損失68億円)を見込んでいる。
アルミニウム事業部の業績回復には、一般的な需要回復傾向と地金価格上昇が背景にあるが、売上高で71億円、営業利益で63億円、前年同期を上回ったのは事業部門内がいずれも好調だったため。
コンデンサー用高純度箔が大幅に増加、フル稼働状態となったのをはじめ、押出品では建材向け汎用品から昨年末で撤退し、その分の数量は減少したものの高付加価値のレーザービームプリンター用シリンダーの出荷量が増加、また熱交換器、ショウテック材の自動車向けが増加、アルミ缶も販売数量増など、いずれも好転している。