高炉メーカー各社は本年度、下期にかけて生産回復ペースを速めることになりそうだ。高炉5社の粗鋼生産量は、2003年度から8000万トン台をキープし、07年度は9000万トンに迫った。ところが08年度は米リーマン・ショックの影響で8000万トンを下回り、09年度は7500万トンまで落ち込んだ。10年度は8560万トンまで戻し、3年ぶりに8000万トン台を回復した。
11年度は東日本大震災の影響が大きく、悲観的な見方が支配的だったが、前倒しで回復が進む自動車向けの需要を捉えて、下期の増産で上期減産分を補うことができれば、前年並みの8500万トンレベルを維持する可能性もある。