鉄鋼メーカーは東日本大震災発生後、22日までに生産設備の復旧作業が進んでいる。
高炉メーカーでは、JFEスチールが22日までに東日本製鉄所の京浜地区、千葉地区の高炉全2基がほぼ通常操業状態に入った。東日本製鉄所では震災後、高炉をはじめ生産設備の保守点検を行い、すべての生産設備で通常操業が問題ないと確認したもので、高炉ガス発生も通常レベルで、発電も回復。
新日本製鉄は22日までに、君津製鉄所で鉄源工程の稼働を再開し、震災前の生産水準を回復。鉄源工程の稼働で発生する副生ガスを活用し、発電設備をフル稼働させ、東京電力に最大限の電力供給を行っている。圧延以降の工程に関しては稼働体制を整えているものの、一部、電力の需給ひっ迫を踏まえ、節電などに配慮した稼働を継続中。釜石製鉄所は社員および家族の安否に関して調査を継続している。製鉄所構内の一部が冠水し、生産休止中で、自社港湾設備の損壊については設備復旧に向けた現地調査を開始した。