【仙台】災害対策に取り組む高炉メーカー各社の、東北の事業所が最も必要としているのが、救援物資と燃料だ。仙台市に事務所を置く新日本製鉄東北支店とJFEスチール東北支社は従業員の安否確認を終え、現在グループ会社の安否確認を急いでいる。ただ、対策を進める中で、「救援物資が絶対的に足りない」(JFEスチール東北支社)と状況は深刻。物資の調達は日に日に難しくなり、早期の支援が求められている。
新日鉄東北支店は日に一度対策会議を開き、グループや取引先の状況など情報を収集・整理し、対策を検討している。JFEスチールは電気が通じているJFE商事東北支店内に災害対策本部を設置し、グループ企業の従業員の無事を確かめている。JFE商事子会社の東北鋼材販売では、仙台市から約50キロ離れた石巻営業所の従業員の安否確認に自動車を走らせるが、燃料調達に苦心。いずれの事業所も安否確認すら、ままならない状態だ。
メタルワンとメタルワン建材の東北支社は従業員と主要な取引先の無事を確認。ただ、メタルワン建材の東北鉄鋼センター(宮城県岩沼市)が、津波で浸水し事業を停止した。