鉄鉱石のスポット価格指標が、最高値水準に上昇している。
中国の輸入増加で、インド鉱の対中スポット価格は昨年9月を直近の底に、ほぼ一貫して右肩上がりで推移。1月には昨年4月来の高値を更新し、2月に入ってトン190ドル(1万5800円)を上回った。先高見込みの投機買いに加えて、インドの輸入規制強化懸念や、豪州の豪雨による原料炭価格の上昇も、値上がりムードを支えているようだ。
足元の状況が続けば、高炉大手の4―6月の契約価格は1―3月比26%程度上昇し、過去最高値を付ける公算。値上がり含みの原料炭を含め、かつてないレベルに上昇する主原料コストは、高炉大手の収益を圧迫し、鋼材価格の上昇圧力として作用しそうだ。