タイの洪水被害によって、国内の自動生産の減速感が鮮明になってきた。部品不足のため最大手のトヨタ自動車は、先月24日から主力工場の稼働レベルの調整を行っているうえ、今週もラインの稼働レベルの調整を実施。部品メーカーなど関係筋によると、今月分の生産計画を10万台前後引き下げるもようだ。またホンダも今週から国内工場の生産調整に入っているほか、日産自動車も日本での生産リスクとして、2万台程度影響する可能性があるとしている。
国内薄板3品在庫は、9月末で438万トン程度にまで膨らんでいる。国内の自動車生産の減速によって、高炉メーカーの出荷が滞れば、薄板需給はさらに悪化する恐れが強い。