鉄鋼メーカーは対米ドル・ユーロでの超円高が続く中、コスト競争力の一段の強化と、グローバル戦略の見直しを迫られている。
21日の東京外為市場で1ドル=76円10銭台の最高値を更新したドル・円相場は、8月から76―77円が定着。ユーロ・円相場も9月に入り、10年ぶりの高値となる1ユーロ=105円前後で推移している。超円高の定着は、自動車や電機など需要産業の海外生産シフトによる内需減、鉄鋼輸出減、輸入増など鉄鋼需給の構造変化を招くため、鉄鋼メーカーの一部は1ドル=80円を前提とした対策の本格検討に入った。