再生可能エネルギーの固定価格買取制度の運用案が先週明らかになり、鉄鋼業から反応が上がりつつある。産業の国際競争力維持の観点から電力多消費産業の賦課金(サーチャージ)負担軽減を盛り込んでおり、鉄鋼業側でも難しい制度設計を丁寧に作ってくれたと評価している。普通鋼電炉メーカーの負担はおおむね軽減される見込み。
ただ、算定基準を直近の単年度とし、工場の認定に一定の条件を付けたことで、工場によっては軽減措置を受けられない可能性もある。当初から原単位算定の基準を売上高に置いたために、付加価値の高いステンレス、特殊鋼メーカーが軽減措置を受けられない懸念があり、救済すべき産業が必ずしも救われない事態が起き得る。