高炉メーカー4社の2012年4―9月期連結決算が9日出そろったが、旧新日本製鉄、旧住友金属工業、JFEホールディングスの3社が大幅な経常減益となり、神戸製鋼所は経常赤字となった。アジア市場における鋼材の過剰供給や、円高などによる国内外の鋼材市況下落が影響した。
経営環境は不透明感が増し、一層悪化する懸念もあって、13年3月期の経常損益については、新日鉄住金が前期(両差合算利益2038億円)からの大幅減益を示唆。JFEHDは利益予想を従来の2分の1となる450億円(前期529億円)に下方修正。神戸製鋼は250億円の損失(337億円の利益)となり、11年ぶりの経常赤字に転落する見通し。
主原料価格の乱高下が収まりつつあることもあって、銑鋼一貫製鉄事業のマージン悪化に歯止めはかかりつつあるが、業績回復は来年度以降のテーマとなりそうだ。